感謝や認めること フィードバックの重要性
花崎 他の方はどうですか?何かみて「ウチこんなのやっているよ」みたいな取り組み、何かあります?まあ企業文化もあると思うんですけど、各社やられていると思うので。感謝とか認知、認めることとか。
原田 やっぱり認められるっていうのはすごいあるでしょうね。
花崎 フィードバックがあるっていうのはすごく大事。Facebook中毒になっているのは完全にいいね!中毒ですよね。いいね!になりそうなものを探してはアップし続ける。カツ丼とかをアップし続けるわけですよ。いいね!をもらって悪い気はしないですよね。人間の本質のところでしょうね。
原田 そういう欲求っていうのが人間あるんでしょうね。
花崎 そうなんですよね。
勝岡 難しいですよね。インセンティブみたいな方向になっても困るし。
花崎 全くダメということでもないと思いますよ。生活もかかってるし。必要以上にする必要はないっていう、それをもともと最初から、これが達成したらこれをあげますみたいなことは、実際機能するかと言えばそうでもないっていうことで。
原田 たぶん続かないでしょうね。お互いに。与える方も。
花崎 そうなんです。実はそれは生産性が下がると言われていて、まあよくありますよね。成果報酬型にした途端に、大失敗みたいな会社って結構あるじゃないですか。
勝岡 日本式経営がね、海外の影響を受けているといいますからね。
花崎 そうですね。そういうところはちょっとそぐわない。成長機会という点で具体的な行動に明確化するところは、ブートキャンプでサポートできる気はしたんですけど、こういうものをたくさんセットすることと、あとはコミュニケーションを増やすみたいなことって大事だと思うんですよ。感謝もそこで生まれるかもしれないし。ここからいうと手前味噌ですけど、ブートキャンプいいんじゃないかなと。
勝岡 コミュニケーション増えますよね。
花崎 コミュニケーション増えると共通言語ができます。そういう意味では、原田室長お越しになる価値があるかもしれませんね。
一同 (笑)
原田 私ももともと現場ですから。その辺り本当に一番苦労していますから。私も本当にそういう意味では振り返ってみてモチベーションについて一つ思い出したことがあります。とあるお店の店長していたんですが、その店のスタッフのレベルが高かったんですよ。売上も高かった。繁忙期を迎えるにあたって、人員補充をして、「どうかなこの子」っていう子を入れたんです。その結果、その子はちょっと浮いてしまった。どちらかというと人見知りで、スター選手みたいなのがいっぱいいたお店で「何であんな子いれたんですか?」「私許せません」みたいな声がすごかったんですよ。その子はデザインが好きで、将来デザイナーになりたいという夢があったんですよ。当時POP作成をスタッフに任せていたんですけど、その子がちょっと書いたらすごくよかったんです。それで周囲も徐々に認めはじめて、「すごいねぇ」という評価を得るようになった。すると、表情まで明るくなって接客までよくなったんです。結局その子は一年半ぐらい頑張ってくれて、成果も上げてくれたんですけど、ある日「辞めたい」って。「やっぱり自分の夢をもう一度チャレンジしたいんです」と。結局東京で広告代理店に入って「これ私がやったんです」といって作品を添付したメールとか手紙を何度かもらいました。「あの時ああやってみんなに認めてもらえたので今の私があります」みたいなことが書かれていて。こんな人の成長に携われたことが、すごく自分でもうれしかったですね。やっぱり人って成長するんだなって、すごく強烈に印象に残っています。
花崎 チームの中でもいろんな持ち味の人がいるんで、それを見極めて発揮できる環境をセットしてあげるのは大事なんでしょうね。
動機づけのスタートはいわゆる「緊張系動機」から入ったほうが、行動が起こりやすい。これはすぐに目の前にある危機でやらなかったら何か問題が起こってしまう、「8月末の夏休みの宿題」みたいな感じ。緊張系でスタートはするんだけど、それだけではモチベーションが続かないんで「希望系動機」をセットする。やった結果、ちょっとうまくできたので感謝されたといったフィードバックで行動がさらに強化していくみたいな感じ。
原田室長の話っていうのは、そういう感じがするんですね。あの時原田室長はPOPをやらせるしかなかったかもしれないし、彼女もそれをやるしかなかったのかもしれませんよね。まあ得意ならやってみろよと。で、やらせてみたらそこが突破口になっていいフィードバックがあったわけです。それによって彼女が変わったと。
原田 本当に人間が変わりましたよ。本当に人間ってここまで変えられるんだなあって思って。
花崎 ウチも社内にこれを入れたかったんですよ。ヤバい、やらなきゃって話ですよ。ブートキャンプではやんなきゃしょうがない。スタッフから聞いたところ、「いやすごい考えてますよ」ってなことを言うわけですよ。つまり普段はそんなに考えてないってことでしょ。
一同 (笑)
花崎 つまり、自分が快適にできるコンフォートゾーンの中で仕事をやっているので、成長しない。彼らは「ギリギリの修羅場をくぐればフロー状態になる」かもしれないんだけど、決して「フロー状態になったあとでギリギリの仕事をやる」わけではないんですよ。そこの場に置かれないとフロー状態にならない。フロー状態になったらさらに次のステージにいくかもしれない。そういう環境をセットするのがすごい大切なんだなって。最初からさっきのお店でいうとスタープレイヤーみたいな人は、もしかしたら天才肌で最初から「自分がこういうことやりたいんです」といった比較的高い意識レベルをもってどんどん行動を起こしていくようなタイプなんだと思います。で、多くの人はそうじゃないと。要するに仕事としてやっているので仕方なしに、時間の中でやらなきゃいけない「それなりの」水準でやりますみたいな人が多い。やらなきゃいけない状況って最初は嫌なんだけれど、やってみたらまんざら嫌でもない、いいことがあったと。すごい楽しいことに気づいてもらう環境づくりみたいなものがブートキャンプにはあるじゃないですか。やらざるを得ないみたいな。
勝岡 やらざるを得ない。
花崎 学びを反映せざるを得ない。いつも通りの広告を作ってみましたなんて言えないですよね。恥ずかしくて。大事だと思います。
勝岡 ウチ今回のブートキャンプについては、結局あんな形になったんですが、今までのウチじゃ絶対なかったことだし、成果が出るかどうかはこれからですが、手芸店にもなかった、ある意味突き抜けた試み。あれはよかったですね。
花崎 ぜひ成果を出していただいて。次回はアクトシステムズさんにも。まあよろしければ。有料ですから難しい面があると思いますが。何人来ても大丈夫。
勝岡 何人来てもいいっていうのがいいですよね。あれで決断しました。正直。
花崎 OB企業の方には、また違った形で関わってもらいながら、メリット享受してもらえることを考えたいと思います。どんなのがいいですかね。さっきいった発表会っていうのもいいと思うんですけどね。発表しなければならないから、やるしかない。
勝岡 成果でたら逆に発表したいですよ。「見て見て」みたいな。
花崎 持ち回りですから、出てなくてもいいです。で開催日決定。もうやるしかないですね。そういう場にないとフロー状態にならない。もうやるしかない。それがフローです。
秋山 そこは結果出しましょうよ。
勝岡 わさわさね。
高橋 「やるしかない」となってもある程度モチベーションがないと、そこまでいけないですよね。こなしてしまうだけになって。
勝岡 例えば、すごい大企業だと常日頃販促物だけ作ってる人間がスタッフにいてみたいな感じでしょうけど、ウチでは、日頃は本当にキット作ったりとかデザインしたりとかいう業務がある中で、販促物作っているんで。
高橋 販促物を作ること自体は、以前からずっとやられているんですか?
勝岡 まあ本格的にっていうのはないですよね。結局業者さんに向けてのパンフレットとかはあるんですけど、いわゆるPOPとかはないですよね。
花崎 直接ユーザー向けに目に触れるものがない?
勝岡 いやあるにはあるんですけど、商品スペックなどが書いてあるものです。
花崎 説明POP?
勝岡 そう。仕様書を載せている看板なんで、まあそれもお客さんのほうに望まれるので。営業もそうしてくれって言われているのでやっていたんですけど。それじゃあいかんっていうことに気がついて。
高橋 ウチなんかそういう販促物なんか作る文化が全然ないですね。営業が持って歩くというような通信といったものは一時話として出たことはあるんですよね。でもそういうことをやらなければならないって、今日の話を聞いて感じましたね。ただ、じゃあ誰が作るのかっていうところでね。
花崎 それは部長じゃダメなんですか?部長?
高橋 言いだしっぺがね。何ごとでも。
花崎 ソーシャルメディアやってるじゃないですか?あれに近いですよね。で、もうちょっとプッシュ度が高いですよね。手元にくる。それ大きいですよね。紙の力はあるっていいますし。
高橋 ネットで言っても見てもらえないですよ。普通にやっただけじゃね。
花崎 今どうですか?Facebookで友達になっている方ってかなりお客様の中でも主要なところはみんな友達になっている感じなんですか。
高橋 いえ、もう僅かですよね。Facebookされる方っていうと、まだ少ないですよね。
花崎 そうですか。それはシステム構築する御社の担当する人達でも。割とそういうところに近いところでやっている人ですよね。
高橋 うーん。でもウチのお客さんというのはシステム部門がなくて、ウチがシステムを肩代わりさせてもらうっていう。福山だったらどっちかというとそっちのほうが多いですよね。
だからそのシステム部門持たれているところは少ない。
花崎 どうですか、最近クラウドへの流れみたいなところで、御社が提供するサービスもクラウド取り扱っておられるのかもしれないですけど。
高橋 自社でもIDCは持っているんですけど、結構費用が掛ってしまう。自社導入システムからクラウドにすると月々の費用が発生してしまいますから。
花崎 まあイニシャルはかかるけど、みたいな?
高橋 イニシャルはかかるけども、ランニングはいらない。結構大きい会社になるとリスク考えてクラウドとかになってきています。ただFacebookとかDropBoxとか今どきの新しいサービスは、クラウドと連結しているじゃないですか。次はこういう時代だなっていうのはすごく感じています。その端末系で操作するけど元データはそういうセンターにあって同期とっていろんなことができる。そういう時代に今後はなっていくんでしょうね、いろんなところで。今スマートフォン使う無料のアプリはみんなそうじゃないですか。
花崎 同期できる利便性っていうのはね。
勝岡 中小ってランニングがかかるとどうしても入れづらい。
高橋 そうですよね。提案するんですけどね。二つ並べると最終的に金額が低い方へ。